2019-01-01から1年間の記事一覧

21 Lessons for the 21st Century

「21 Lessons for the 21st Century」 Yuval Noah Harari著 世界的ベストセラーとなった「サピエンス全史」、「ホモデウス」に続いて2018年8月にこの本が発売されました。 邦訳されるのは2019年11月予定ですが、英語で読める人は読んでみることを…

隷属への道

「隷属への道」フリードリヒ・フォン・ハイエク著 第二次世界大戦が起きる前、ハイエクは当時幅を効かせていたドイツやソ連の反自由主義的な体制を危惧して、この本を書きました。 この本はイギリスやアメリカのような国でも簡単に全体主義に陥る危険があり…

二つの自由概念

「二つの自由概念」アイザイア・バーリン著 今でこそ、「社会主義や共産主義が人々を抑圧から解放する」という考えは誤っていることが明らかですが、そういった考えが主流だった1950年代に発表されたこの論文は当時としては画期的なものでした。 論文の…

全体主義の起源

「全体主義の起源」ハンナ・アーレント著 第二次世界大戦は人類史上最も悲惨な戦争でした。 その直接的原因となったのがヒトラーを総統とするナチスとスターリン体制下のソ連です。 本書において、アーレントはこの両国は政治体制は異なるものの、全体主義と…

自由と権力についての省察

「自由と権力についての省察」アクトン卿著 アクトン卿と聞いて、彼の顔が思い浮かぶ人はそう多くないと思われます。 しかし、彼の言葉を耳にしたことがある人は結構いるかなと思います。 代表的な言葉に、「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する」と…

雇用・利子および貨幣の一般理論

「雇用・利子及び貨幣の一般理論」ジョン・メイナード・ケインズ著 1924年10月24日、ニューヨーク証券取引所で株価が大暴落しました。 これが世界恐慌の始まりです。 これにより、アメリカでは失業者が1000万人を超え、イギリスでも100万人を…

統計学が最強の学問である

「統計学が最強の学問である」西内啓 (ダイヤモンド社/2013/1/24) 統計学とは 統計学は現代において最も重要な学問の一つといっても過言ではありません。 それはデータを用いて得られた答えはどんな権威やロジックをも吹き飛ばして私達をより正確な答えへ…

FACTFULNESS

「FCTFULLNESS」ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド著 (日経BP社/2019/1/15) 賢い人ほど世界の真実を知らない 「賢い人ほど世界の真実を知らない」この本の帯にはそう書かれています。 冒頭の世界についての12問を解…

センスメイキング 本当に重要なものを見極める力

センスメイキング クリスチャン・マスビアウ著 (プレジデント社/2018/11/14) センスメイキングとは 昨今、人間の立場が揺らいでいます。 AIやアルゴリズムによって非合理的で感情に左右される私達は仕事を奪われ脇に追いやられています。 しかしこんな時代…

ホモデウス 下

「ホモデウス(下)」ユヴァル・ノア・ハラリ著 (河出書房新社/2018/9/6) 自由意志は存在しない 生物学者によると、生物は遺伝子やホルモン、ニューロンに支配されたアルゴリズムにすぎないと言われています。 そしてそれは人間も例外ではありません。 おそ…

ホモデウス 上

「ホモデウス(上)」ユヴァル・ノア・ハラリ著 (河出書房新社/2018/9/6) 人類の偉業 人類は何千年にも渡って飢饉、疫病、戦争を解決することに苦心してきました。 しかし、現代に住む我々はそのすべての問題を解決しつつあります。 もちろん、完全に解決し…

サピエンス全史 下

「サピエンス全史(下)」ユヴァル・ノア・ハラリ著 (河出書房新社/2016/9/8) 種の繁栄か、個の幸福か 私達人類は何千年にも渡って地球を支配し、種としては間違いなく繁栄に成功したと言えるでしょう。 しかし、個人としてはどうでしょうか? もちろん、…

サピエンス全史 上

「サピエンス全史(上)」ユヴァル・ノア・ハラリ著 (河出書房新社/2016/9/8) 虚構とは 現生人類の直接の先祖である、サピエンスが他の人類や生物を支配し地球を支配するようになったのはなぜでしょうか。 それは人類が虚構を生み出し、それを信じ協力するこ…

武器としてのITスキルを読んで

「武器としてのITスキル」グロービス経営大学院著 (東洋経済新報社/2018/4/20)ビジネススクールで教えている武器としてのITスキル [ グロービス経営大学院 ]楽天で購入 ITスキルの必要性 近年、時価総額が高い企業はGAFAを筆頭にIT企業が多くを占めていま…

NEW powerについて

「NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ」 ジェレミー・ハイマンズ著 (ダイヤモンド社/2018/12/6) 新たな組織論 誰しも何かしらの組織に所属し、その組織のあり方に疑問を抱いたり反発したことはあるかと思います。 僕自身、野球部に所属し…